脇前側の厚みが側面のシルエットを台無しにする？横顔美人を妨げる原因と解消法
鏡を横から見たとき、二の腕や背中だけでなく「脇の前側（胸の付け根）」にこんもりとした厚みを感じることはありませんか。この部分は「副乳」や「ハミ肉」とも呼ばれますが、実はこのわずかな厚みが、身体全体の側面シルエットを太く、そして老けた印象に見せてしまう大きな要因となっています。
正面から見たときは気づきにくい「脇前側の厚み」。なぜここに脂肪や組織が溜まってしまうのか、そしてどのようにすればスッキリとした薄い上半身を取り戻せるのか。その構造的な理由と具体的な解決策を詳しく解説します。
1. 脇前側の厚みが側面シルエットに与える影響
身体の横幅を決めるのは、骨格だけではありません。脇の前側に厚みが出ると、以下のような視覚的な変化が起こります。
バストラインの崩れ: 本来バストに収まるべき脂肪が脇に流れることで、胸の輪郭がぼやけ、横から見たときにバストの位置が下がって見えます。
上半身の奥行き（厚み）の増加: 脇の前側が盛り上がると、肩から胸にかけてのラインが直線ではなく丸みを帯びます。これが「ガッシリとした体格」に見える原因です。
二の腕との一体化: 脇前の肉が二の腕の付け根に重なることで、二の腕そのものが実際よりも太く強調されてしまいます。
2. 脇前側に厚みが出る3つの主要因
なぜ、特定のこの場所に厚みが集中してしまうのでしょうか。そこには現代人特有の構造的な問題が潜んでいます。
① 大胸筋（だいきょうきん）の硬化と癒着
胸の大きな筋肉である大胸筋は、脇の前を通って腕に繋がっています。
巻き肩の影響: デスクワークやスマホ操作で肩が内側に入ると、大胸筋は常に縮んだ状態で硬くなります。
厚みの発生: 硬くなった筋肉は弾力を失い、その周りに老廃物や脂肪を抱え込みます。これが、触ると少し硬い「もっこりとした厚み」の正体です。
② 姿勢崩れによる「皮膚のたわみ」
猫背になると、胸側の皮膚が前方に余ってしまいます。
重力の影響: 余った皮膚と脂肪は、重力によって脇の付け根に集まります。特にブラジャーのカップの端に押し出される形で、前側の厚みが強調されます。
③ リンパ（腋窩節）の前方停滞
脇の下には大きなリンパ節がありますが、実は前側（胸の付け根付近）にも多くのリンパ管が通っています。
循環不全: 腕を前に出した姿勢を続けると、このエリアが常に圧迫され、水分や老廃物が溜まります。「むくみ」が放置されることで組織が肥大化し、厚みとして定着してしまうのです。
3. スッキリした側面ラインを作る「薄い脇」へのアプローチ
脇前側の厚みを取り除き、横から見たシルエットを薄くするには、硬くなった筋肉を「剥がして流す」作業が不可欠です。
ステップ1：大胸筋の「剥がし」マッサージ
筋肉が骨や皮膚に癒着しているのをリセットします。
反対側の手の指先を、脇の前側の盛り上がっている部分に深く当てます。
指を左右・上下に小さく揺らしながら、筋肉の奥をほぐします。
痛気持ちいい範囲で、鎖骨の下から脇の付け根にかけて満遍なく行いましょう。これだけで肩が自然と後ろに開きやすくなります。
ステップ2：脇前ストレッチ（ドアウェイ・ストレッチ）
ドアのフレームや壁の角に、肘を肩より少し高い位置でひっかけます。
そのまま一歩前へ踏み出し、脇の前側から胸にかけてをじわ〜っと伸ばします。
30秒キープすることで、縮んでいた筋肉が本来の長さを取り戻し、厚みが平らになっていきます。
ステップ3：正しい下着による「位置情報の修正」
厚みとして定着してしまった脂肪を、本来の場所へ誘導します。
ブラジャーを着用する際、脇の「後ろ」からだけでなく、脇の「前（上部）」からもお肉をしっかりカップにかき集めます。
脇の前の厚みを無視して着用し続けると、脂肪はそこを「定着場所」と勘違いしてしまいます。毎日丁寧にバストへ戻すことで、側面シルエットは確実に変わります。
4. まとめ：横顔の美しさは「脇前」の余白で決まる
側面シルエットの美しさは、実は背中よりも**「脇の前側がいかにスッキリしているか」**に左右されます。
縮んだ胸の筋肉をほぐして、肩を本来の位置に戻す。
停滞したリンパを流し、余計な厚みを削ぎ落とす。
流れた肉を毎日正しい位置へガイドする。
このステップを習慣にすれば、横から見たときの身体の厚みが薄くなり、二の腕との境界線がくっきりとした「横顔美人」なシルエットが手に入ります。今日から、鏡を横からチェックして、脇前側のケアを始めてみませんか。