脇横の厚みが落ちにくい理由とは?知らずにやっている「体の癖」と解消法
「ダイエットをして体重は減ったのに、脇横のハミ肉や厚みがどうしても取れない」「ブラジャーの上に脂肪が乗ってしまう」といった悩みを抱えている方は少なくありません。実は、脇横に厚みがつきやすく、かつ落ちにくい原因の多くは、単なる脂肪太りではなく、日頃の無意識な「体の癖」に隠されています。
この厚みは、一度定着してしまうと運動だけではなかなか解消しにくい部位です。しかし、原因となっている姿勢や筋肉の使い方を理解し、適切なアプローチを行えば、スッキリとした上半身のラインを取り戻すことは十分に可能です。
この記事では、脇横の厚みを招く「体の癖」の正体と、それをリセットするための具体的な対策を詳しく解説します。
脇横の厚みを作ってしまう「3つのNG習慣」
なぜ、特定の部位だけ厚みが残ってしまうのでしょうか。それには、現代人特有の姿勢が深く関わっています。
1. 「巻き肩」と「猫背」による筋肉の硬直
デスクワークやスマートフォンの操作で、肩が内側に入り込む「巻き肩」の状態が続くと、胸側の筋肉(大胸筋など)が縮こまり、逆に背中側の筋肉が引き伸ばされます。
この状態では、脇周辺の筋肉が正しく使われず、血行やリンパの流れが滞ります。その結果、老廃物や脂肪が溜まりやすくなり、物理的な「厚み」として定着してしまうのです。
2. 肩甲骨の「ガチガチ固まり」癖
肩甲骨は本来、上下左右に自由に動くべき部位ですが、姿勢が悪いと肋骨に張り付いたように動かなくなります(肩甲骨の癒着)。
脇横の筋肉は肩甲骨の動きと連動しているため、ここが動かないと代謝が極端に落ち、脂肪燃焼が進まない「落ちにくい場所」になってしまいます。
3. 浅い呼吸による肋骨の広がり
ストレスや集中による「浅い呼吸」も原因の一つです。呼吸が浅いと、肋骨を支える筋肉が衰え、肋骨が外側に広がったまま固まってしまうことがあります。これが、体幹そのものの幅を広く見せ、脇横にボリューム感を出してしまう隠れた要因です。
脇横をスッキリさせるための「癖リセット」術
筋トレを始める前に、まずは固まった部分を「ほぐして伸ばす」ことが、厚みを落とす最短ルートです。
脇の下の「リンパ流し」と「筋膜リリース」
脇の下には大きなリンパ節があります。ここが詰まっていると、どんなに運動しても脂肪は燃焼されません。
やり方: 親指を脇の窪みに差し込み、残りの4本の指で背中側の脇の付け根を掴みます。そのまま優しく揉みほぐすだけで、血流が改善し、厚みがスッキリしやすくなります。
肩甲骨を寄せる「背中スイッチ」起動
巻き肩を矯正し、脇横を物理的に引き締めるには、背中の筋肉(広背筋や前鋸筋)を呼び起こす必要があります。
簡単ストレッチ: 両手を後ろで組み、肩甲骨を中央に寄せるようにして胸を開きます。そのまま腕を少しずつ上に持ち上げる動作を1日10回行うだけで、姿勢の癖が改善され、脇横への加重が減ります。
肋骨を締める「深い吐息」
広がった肋骨を元の位置に戻すために、腹式呼吸を意識しましょう。
やり方: 息を吐き切る時に、両手で肋骨を内側に押し込むようにサポートします。肋骨周りの筋肉が柔軟になれば、上半身の厚みが驚くほど薄く見えるようになります。
日常生活で意識したい「痩せ見え」のコツ
トレーニングの時間だけでなく、普段のちょっとした意識が、落ちにくい部位の脂肪を撃退します。
バッグの持ち方を変える: 常に同じ方の肩にバッグをかけていると、体のバランスが崩れ、片側の脇にだけ厚みがつく原因になります。左右交互に持つ、あるいはリュックを利用して荷重を分散させましょう。
肘の位置を意識する: 歩く時や座っている時、肘が体より後ろにある状態を意識すると、自然と胸が開き、脇横の筋肉が使われるようになります。
まとめ:癖を書き換えて、ノースリーブの似合う自分へ
脇横の厚みは、長年の「体の使い方の偏り」が積み重なったものです。
巻き肩・猫背をリセットする
肩甲骨を動かして代謝を上げる
呼吸を深くし、肋骨を正しい位置に収める
この3点を意識するだけで、なかなか落ちなかった脇横のラインは確実に変化し始めます。激しい運動を始める前に、まずは自分の体の癖に気づき、優しく整えてあげることから始めてみてください。
スッキリとした脇のラインが手に入れば、ファッションの選択肢も広がり、自分に自信が持てるようになるはずです。
今日から、鏡を見る時に「肩の位置」をチェックする習慣をつけてみませんか?